京都周辺気まぐれ風景

京都在住。地の利をいかして神社仏閣によく撮影に出かけます。

X1DIIのローリングシャッター歪みについて

今回は機材ネタです。
ボディ内に物理シャッターが無い Hasselblad X1DII 50C に
マウントアダプター経由で非純正レンズを使う時、
レンズシャッターが無い事から、ボディの電子シャッターで撮影する事になります。
物理シャッターが無いからこそ、中判センサーにも拘わらず小型軽量であり、
LEICA SL2 と比較して、幅は2mm大きいながら、高さは1cmも低くなっております。
電子シャッターのSSは最高で1/10000まで対応できますので、
日中でも大口径レンズを絞り開放でどんどん使えるのはいいんですが、
絵を書き込むのに1/3秒もかかります。
因みに初代α7Sでは確か1/30と、10倍も早いため、α7Sで電子シャッター使用時に
不便を感じる事は殆どありません。
ところがこれが1/3秒となると、かなり影響が出てきます。
つまり、シャッターボタンを押してから1/3秒、じっと我慢なわけですね。
今回の出雲大社でのカットでも、油断してあからさまに歪んだのが下のカットです。

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↑Hasselblad X1DII + Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZF.2


油断するとこうなる、ってことは油断しなければ防げるのか!?
と言われると、答えは「はい」です。
誤解の無いように付け足しますと、殆どの場合、気にしなくても
良いレベルで防げます。建物などの直線ばかりの被写体では、
そうはいかないと思いますますが。
自分はもう、いい歳のおっちゃん(まだじいちゃんではない)ですから、
年々手振れ補正に助けてもらう度合いは高くなっていると思います。
特に縦位置カットを撮るときは、グリップを上にするのが
癖になっているので、結構ブレブレを感じつつ、
カメラの性能に助けてもらっている事を実感しておりました。
ですから、X1DII+非純正レンズでの縦位置カットのとき、
構えながら、「こんなにぶれてたら、撮る絵に影響するよな」と思いつつ
撮ってみると、意外とこれが歪みがなかったりしております。
何かを基準に表現出来ると良いのですが、残念ながら、おっちゃん年代の
感覚でしか、表現できません。気を付けていれば結構防げる、が結論です。
今回のツァイス50mmの他に、X1DII用として入手した、Mamiyaの80mmが
ありますが、ツァイス50mmより焦点距離が長くなる分、Mamiya80mmだと、
もっと歪む確率が上がるかというと、そうでも無いです。
アダプター+レンズの重さがもう少し重くなるためか、意外と安定します。
つい先日、Mamiya80mmを使用時に、マウントアダプターの三脚座に
ミニ三脚を装着し、ハンドグリップ替わりに使うと、
歪みが目立つようなカットはありませんでした。
Fotodioxのマウントアダプターは、ハッセルブラッドXマウントボディ用には
すべて三脚座が付いていますが、上記のような歪みを考慮し、
三脚を使いなはれやー、
ってことが前提なんでしょうね。
ローリングシャッター歪み防止の事だけを考えるならば、
X1DIIと同じセンサー、同じマウントの907X 50C にも惹かれるものがあります。
液晶画面を起こしてウエストレベルに構え、首にかけたストラップをピンとはり、
両肘は脇腹に当てて固定し、レリーズ!となれば、まず歪む事は無いでしょう。
しかし、残念ながらおっちゃん年代である自分は、しっかり老眼になっており、
EVF無しの液晶モニター確認のみでは、もはやまともな撮影は困難です。
老眼鏡をかけっぱなしだったら、意外と使いやすかったりするんだろうか?
なんて、今更考えても、買い替え出来るわではありませんから、
考えないようにしようと思います。w
そんなわけで、何れはやっぱり純正レンズである、XCD90mmが欲しいなぁ。
あぁ、楽し恐ろしレンズ沼...。