LEICA Q3 43 が発表されたことは、
カメラ好きの方々ならばご存知のことと思います。
このモデルについてはちょっと気になりましたので、
ココで触れておこうと思います。
私は初代の"Q"を発売開始から約1年後に中古で入手しました。

当時、中古でも充分にお高い万円だったので、
それまでは結構気に入って使っていた SONY RX1 などと、
他にもいろいろと下取りに出したと記憶しております。
その後は当然、どこへ行くにも LEICA Q を持ち出して、
かなりの頻度で愛用していました。
月日が経つと共に、デジカメ業界の技術の進歩は著しく、
何年か後には、LEICA Q の画像処理エンジンに
不足を感じるようになっておりました。
具体的には、コントラストが強すぎて、
ハイライトが飛びやすくシャドウが潰れやすい。
レンズ性能は一流で素晴らしい描写ですが、
癖が欲しくなると物足りない。
何れも贅沢な話ですね。
Hasselblad の中判を手にしてからは、センサー性能の違いの大きさを
更に実感することになります。
しかしながら、ライカユーザーの方々の楽しみ方として、
レンズやセンサーの特性のみならず、質感や使用感、
超高級カメラとしての所有欲を存分に満たしてくれる、
モノとしてのデザイン性の高さを含めた良さ、のようなものを
楽しむ方も多いと思います。
初代Qを所有する自分にとては、そのあたりの感触から、
Q2や、昨年登場のQ3についても、響いてくるもの、刺激を受けるもの
はありませんでした。見た目は初代と大きく変わっていませんからね。
ところが先日発表された Q3 43 については、
ビビッと来てしまったのです。
まず、レンズがなんと、泣く子も黙る"APO SUMMICRON"です。
天下御免の(表現が古い!)"APO"レンズです。
APOですよAPO!(くどい)
さらには28mmモデルとの見た目の差別化を図るためでしょうけれど、
貼り皮がグレーです。これがまた小洒落て(また表現が古い!)います。
もっと単純に表現しますと、
「かっけーっ!」
となります。
その格好良さにおいては、Hasselblad X1D が登場したときと同じくらいの
衝撃を受けました。
写真を撮るための道具として使ってみたい、だけでは無く、
手に持ちたい、なんなら晩酌に焼酎をひっかけながら眺めるだけで、
晩ごはんのつまみにもおかずにもしたい。これだけでごはん三杯はいけそう。
(言い過ぎました、もう既に結構ジジイに近いオッサンなので、
あんまり沢山ごはんを食べてはいけません。節制が必要な年齢です。)
これならば、清水の舞台から飛び降りる値打ちがあるのでは!?
因みにこの言葉が生まれるようになったその昔、
実際に飛び降りた人の生存率は85%くらいはあったと、
何かのテレビ番組で見たような。
いや、そんなツッコミは今は不要でした。
で、アレとかコレを下取りに出したら支払額はどうなるか。
これだけでは足りないからソレも下取りに出すか。
こんな事を考え出すと非常に危険です。
ちょっと引いて冷静に考えてみて、
この43mmという焦点距離について突っ込んでみます。
いわゆるライカ判であるフルサイズの縦横寸法は24×36mm,
この対角線長が43mmであって、これと同じ焦点距離が一番歪まない、
という理屈だそうですが、ここで言う「歪み」が何を差すのか、
具体的にどういう理屈かは、すみませんが存じません。
存じませんが、Hasselblad純正で使いたいレンズの次の候補としては、
自分の中ではXCD55Vが上がっておりました。
この55mmという焦点距離、実はHasselblad Xシリーズのセンサーの
縦横寸法である33×44mmの対角線長としての 55mm です。
公式Webサイトにも、35mmフルサイズ換算で43mm、との表記があります。
ならば、当初の思惑どおり、Q3 43 などを欲しがるのではなく、
XCD55Vに照準を合わせた方が、節約出来るではありませんか!
いや、コレを持って「節約」などという言葉が出て来る時点でどうかと思いますよね。
わかりますよ、はい。自分でもそう思います。
そんな良からぬ事をいろいろと考えてしまうくらいに
Q3 43 の登場には、刺激を受けてしまった、という
取り留めも無いお話でした。
ここまでこの話にお付き合い頂きました心の広い優しい方に
お礼申し上げます。ありがとうございました。